母校支援

人工知能による酵素の発見

人工知能による酵素の発見
代謝のミッシングリンクを解読して医薬品を製造する

神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科のChristopher. J. Vavricka准教授、東京電機大学理工学部の高橋俊介助教、医薬基盤・健康・栄養研究所 AI健康・医薬研究センターの荒木通啓副センター長、神戸大学先端バイオ工学研究センターの蓮沼誠久教授らの研究グループは、未知酵素発見が可能な機械学習予測モデルを開発し、代謝工学と結びつけることにより、植物由来医薬品原料の微生物生産に成功しました。

今後、様々な有用物質、機能性素材、汎用化学品のバイオプロダクション加速が期待されます。この研究成果は、3月16日に、英国科学雑誌Nature Communicationsに掲載されました。

ポイント

■近年の合成生物学の進展により、植物由来医薬品原料の微生物発酵生産が期待されている。
■鎮痛薬原料として広く使われるBIAを生産対象とする場合、代謝経路を構成する酵素の一部が未知であることが課題であった。
■酵素発見の問題解決に向けて、機械学習予測モデルを開発し、設計(Design)-構築(Build)-評価(Test)-学習(Learn)のDBTLワークフローに結び付けた。
■未知酵素(ミッシングリンク)を発見し、大腸菌によるBIA生産に成功した。
■本研究で開発したAI×バイオの手法は、様々な医薬品原料、機能性素材、汎用化学品の製造に応用可能であり、環境調和型のバイオプロダクションを通してSDGsへの貢献が期待できる。

詳しい内容については、東京電機大学公式ウェブサイトをご確認ください。
人工知能による酵素の発見