母校支援

誇りをもって楽しい絆を

校友の皆さんこんにちは。東京電機大学校友会第47代理事長を務める上西です。理事長というと難しい人ではと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、話すと気さくな人間だと思っています。今回は、会勢拡張を目的としたコミュニケーション改革の第一弾として、ホームページをリニュアルし、第一号メルマガ発信を通じて少しだけお話をさせてください。

東京電機大学卒業生の評判

今でも機械工学科の友10人ぐらいでLINEのやり取りをし、コロナ禍以前は毎年集まっていました。研究室も違いますが入学時に並んだ時の仲間が、卒業後50年近くたっても集まれるのはある意味とても運命的です。

学園の多くの人達から「うちの学生ってコツコツ&真面目が定着しているよな。これからの時代は、もう少しいい意味でやんちゃ、上等なガキ大将でもいいかも」そんな声を聴きます。確かに企業の人事でも同じような印象を聞いたなと思いました。

私は現在学園でキャリア担当の理事も務めているものの、コロナ禍の影響もあり学生の皆さんと直接話す機会は滅多にないのですが、若い人とは社長時代に良く話をすることがありました。勤務先であった大気社では、国内にいる社員の半数と30分×3回ずつ個別に企業理念について話し合いを持つ機会がありました。

その経験からですが、今の若い人は実に情報をしっかり整理しており自分の言葉で話します。さすが情報化社会に育っていると感心する一方で、周囲を巻き込むのは下手で、失敗を恐れる傾向の強さも感じていました。

これは、人生の先輩としても、なんとかしていかなければいけないと思っています。

チャレンジするから失敗もする

この夏、オリンピックパラリンピックでは感動を貰いました。少しでも上を目指して挑戦する姿は大変素晴らしいですし、失敗を即座に修正し記録に結びつける姿は大変勉強になります。

当たり前かもしれませんが、様々な組織に共通しているのは、失敗を重ね成功に導く修正力を身に着けた人が成果を上げています。一度失敗した人を失格にしたら優秀な人材は育たず閉鎖的な組織となり、やがて負のスパイラルに陥るものです。

私も会社で社長になった際、利益を7倍にする目標を立てましたが、その当時は「大風呂敷の上西」と陰で揶揄されました。今考えるとちょっと無謀な気もしたのですが、十分可能性があることはわかっていたつもりです。結果として目標は達成されるのですが、(悪い言い方ではありますが)下心があって自分に近づいてくる人より、失敗に対する修正力がある、つまり実力があり私に対しても堂々と意見を言い周囲を動かす人々のお陰で達成が出来たのです。

わが学園の卒業生には、様々な業種、職種、そして「技術は人なり」の遺伝子を持つ多種多様な人材がおります。その仲間が同じ目的で集い、知を交換できる場があれば、失敗に対する修正力が備わっていくでしょうし、その力を母校の学生に伝播できれば、伝播する側も含めて限りない成長への道が出来ると真剣に考えているのです。

ニトリの社長っていいことを言う

日経新聞に掲載される「私の履歴書」を見ていて、成功例を強調している内容には不思議と共感しないのですが、先日「お値段以上のニトリ」の創業者似鳥会長の記事には大いに共感しました。小学生時代は1と2ばかりの劣等生、大学までもやんちゃだったそうです。似鳥会長はある日、精神的に障害があると言われ、人に任せることに徹したと正直に書いていました。裸の自分を周りと共有することで良い関係が出来たようです。

私の欠点は「無類の新しいもの好き」で先に突っ走ってしまうところ。あとになって早すぎたと思うこともあれば、「今になって納得しました」と言われることもしばしば。

大気社は建設業でありますから、海外で一人孤軍奮闘することも良くあります。そんな人も応援できるナレッジベースを、使う人の立場に立って「営業・技術・管理情報収集システム」を構築し成功したのですが、それまでは個人ベースで仕事を進めて大損したことも数多くあります(笑)

失敗の知恵はリスクを物語っており、縦の指示命令系統だけでなく、横に経験者の知恵を張巡らせることにより、生産性が上がるだけでなく、新しい知が生まれやすくなりました。

足りないものは周囲が助ける、お互いの知恵が集結する環境がある、夢を追いかける同志がいる・・・・そこに校友会があってもいいと思うのです。

校友会を凄い会にしたい

年を取ると話が長くなり恐縮です。どんな校友会にしたいか正直日々悩んでいます。というより本音で言えば、我々は「実学尊重」「技術は人なり」で結束できるのですから、そのうえで校友の皆さんと一緒に、かつ学園の理念を深く考える理事会が牽引しながら凄い会を作り上げていきたいのです。

校友が自分の言葉で、東京電機大学について学園理念を中心に熱く語れるような想いを持った会とか・・・・この続きは是非ご一緒に。

これから先、一人でも多くの校友に積極的なコミュニケーションを仕掛けて参りますので、是非一緒に夢を追いながら成長し続け、母校愛に満ちた校友会づくりへのご協力をお願いします。

第47代校友会理事長
上西 栄太郎