母校支援

自分が生かせるセカンドライフを!

初めまして。1982年理工学部経営工学科卒業の相原浩一です。人生55歳を過ぎた辺りから、定年後のライフプランに関するセミナーや広告などに接する機会がやたらと多くなりました。

内容はというと「①健康で ②経済的ゆとりがあり③充実して生き生きとした生活」などある程度定番化しています。充実して生き生きとした生活かぁ・・・

考えてみると、物質によって満たされる生活ではなく、精神的に満たされること、すなわち、心の充実度が高いことではないかと私は思うのです。そこで今回は「充実して生き生きした生活」につながるかもしれない、同窓会の活用について書いてみたいと思います。

ぼんやりながら定年後を考え始めた40代

世間がコンピューターの2000年問題に振り回され、結局大した混乱も起こらず拍子抜けしたものの、落ち着き始めた2000年2月。私は制御用コンピュータシステムのエンジニア(いわゆるSE)として静岡県で勤務していましたが、新規事業の立ち上げメンバーへの推薦を受け、東京本社の転勤が決まりました。40歳でしたが会社員人生としても折り返し。定年後を見据えた準備もそろそろかなと考え始めた頃でした。

東京電機大学同窓会との出会い

ちょうどその頃、高校のクラブOB会に参加し、学園内部の情報をよくご存じの恩師の先生から「相原、そろそろ校友会の理事になって活動してみたらどうだ」と勧められたのですが、正直、校友会理事に簡単になれるのだろうか?と、驚きの方が大きかった記憶があります。

それまでの電機大学OB会とのつながりは、会社の電機会として母校から入社した新人歓迎会と秋の懇親会に時折参加している程度。しかしながら当時の学園理事長は会社の大先輩であり、学園の中央組織には何となく親近感があったことは事実です。

そこで、当時大学同窓会副会長であり、大学研究室ともつながりのあった三井和幸先生(現在先端機械工学科教授)にご相談したところ、今すぐ校友会理事になることは難しいが、大学同窓会幹事から始めてはどうかとのアドバイス。当時の神田キャンパスは職場からさほど遠くないこともあって、まずは大学同窓会に関わってみようと思い、推薦をお願いしたのは2001年のことです。

同窓会幹事になりしばらくして、大学同窓会創立50周年記念式典という大きなイベントに関わることに。会場は東京目白の椿山荘。900名を超える学園関係者・卒業生が集まり、大祝賀会が挙行され、同窓会の中央組織のパワーを強く感じたことを今でも鮮明に覚えています。

最初のうちは幹事会に出られる時だけ出席していましたが、継続は力なりと言うのでしょうか、一般幹事からホームページ担当、広報委員長、副会長とだんだん役職がつくようになり、2011年には校友会理事に、2017年には大学同窓会長に就任することになったのです。気づけば16年の月日が流れていました。

そして、会長として任期最後の1年となった2020年度。新型コロナウィルスの影響をまともに受けてしまい、イベント類の大半が中止に追い込まれ、従来の同窓会活動からの脱却と新たな工夫が求められたのです。そのため、オンライン会議などの活用を大至急整備するなど大変な年でしたが、4年間の総括としては、「楽しかった〜!」の一言です。

前向きにイメージしたい定年後のこと

ここからが、今回の本題です。

現在、自営業や個人事業主の方は別として、会社員や公務員は企業の定年が延長されつつあり、65歳位まで働けるところは増えていますが、65歳で完全退職をしても、その後の健康寿命はあと10年から20年と考えたとき、みなさんは定年後の生活をどのように送ろうかイメージしたことはありますか?

退職後しばらくは、朝早くから満員電車に揺られながら通勤し、夜遅くなってようやく家でくつろぐ生活からの解放感を満喫できるかもしれません。でも、そんなに長くは続かないと思うのです。よく言われる「毎日が日曜日」の緊張感のない生活に充実感はありません。仕事をする最大の目的は、「休日が楽しみ!」という気持ちを持つことだと個人的には思っています。あ~明日は休みだぁ~という思いは捨てがたいものではないでしょうか(笑)。

退職後の生活に緊張感を加える方法の一つとしてお勧めなのが、「新たな、自身の立ち位置を見つける」こと。家庭以外に一つでも二つでも、新たな「立ち位置」を作ることによりその後の人生がより楽しくなると思うのです。

例えばですが、新たな立ち位置の選択肢として一般的に次の方法が挙げられます。

① 起業又は再就職
② 地域貢献(地元町内会役員やシルバー人材センターへの登録)
③ 趣味の世界でサークルに入る
④ 母校支援(高校や大学同窓会の役員)

イメージと現実のギャップはあるかもしれないですが・・・

① 起業又は再就職
それまでの社会人経験や保有資格をベースとして考えることが自然ですが、それは「働き方を変える」という難しさが伴います。新たな環境でそれなりの成果を出すためには、最低10年は走り続けることを考えると、50歳代にはある程度の基盤(構想)や人脈ができている必要性はありそうです。

② 地域貢献(地元町内会役員やシルバー人材センターへの登録)
日頃から近所付き合いが密で、地域のイベントにもよく参加し、ご近所さんや町内会役員とも顔見知りなら入りやすいですね。町内会とはいえ地道な活動を続ければ、それなりの活躍やポジションも得られるでしょう。

しかしそうでない場合、数年は新米メンバーとしての勤労が必要になります。もしかしたら、自営業の方を中心とした地域の顔役が大勢いるかもしれませんし、人間関係の面倒臭さへの対応は覚悟しなければいけないだろうと思います。

③ 趣味の世界でサークルに入る
趣味の世界で気の合うサークルを見つけられるかが一番のポイントです。またそこにのめり込んだときの(いや失礼、そこに精力を注いだときの)、道具や参加の回数なりサークル後のお付き合いなど、ご自身のスタイルにマッチし、ご自身の都合も通りやすいサークルというところが重要かと思います。そんな広がりのある趣味をお持ちなら大変すばらしいことです。

④ 母校支援(高校や大学同窓会の役員)
まず、高校でも大学でも母校に同窓会組織があることが大前提です。このブログを読んでいただいている方は、電機大学学園の卒業生である方が大半だと思います。

学園には中央の同窓会組織として、3同窓会(中学・高等学校同窓会、電機学校同窓会、大学同窓会)があり、また地方にお住まいの方には、県支部がありますから、最初のハードルはクリヤしやすいですし、難しいことはありません。

同窓会(役員と一般幹事さんの組織です)への入会は、簡単です。「卒業生である」ということだけです。でもこの卒業生というエンブレムは過去の経歴です。これからお金を積んだからと言って手に入るものではありませんので、ぜひそのエンブレムを有効活用してほしいのです。

例えば高校時代のクラスがとても楽しくクラス会を毎年開いている又は開きたいと思っている方、研究室や恩師に思い入れのある方、クラブ活動に思い出がある方は、ぜひ幹事に名乗りを上げていただき、同窓会組織の一メンバーとして活躍いただきたいのです。出来れば定年前、それもご自身の仕事の調整がつけやすくなってくる50歳代から参加いただくと目線が違いますし、定年時には役員かもしれません?!

以上、私の経験談を述べましたが、最後まで読んでくださった方で、今ご自身の年齢が40代、50代の方には東京電機大学の同窓会組織に是非目を止めていただきたいのです。楽しい定年後を提供できる準備をしてお待ちしています!

1982年卒業
理工学部経営工学科
相原浩一
aihara-k@tdu-koyu.com