母校支援

今から10年前、これからの10年

ミレニアル世代とZ世代

卒業後10年を迎えた皆さん方は、世間では「ミレニアル世代」と呼ばれていますがご本人としては如何でしょうか?ミレニアル世代は、1981年~1995年生まれの方々を指しており、個々の価値観を保有しながらも集団での同質や、チームワークを好む為プロジェクトでの成果を収めやすいそうです。

インターネット環境が整っている世代であることから「デジタルネイティブ」と称され、コミュニケーションは映像よりテキスト、SNSはTwitterよりFB、広告はYouTubeインフルエンサーよりCM・雑誌を信用する「今」を考える世代と言われています。

1996年生以降の後輩は、ジェネレーションZ世代と称され、他人の評価を気にしつつ「らしさ」を強調すると言われていますので、指導育成に若干戸惑うことがあるかもしれません。更にTDU卒業生らしいと称されるコツコツ、真面目に今までの10年間奮闘されてこられたのではないでしょうか(^^)

組織では中堅としての期待が寄せられ、これからは「今」も大切ですが「未来」の自分への新たな挑戦が必要になる年代に突入されることでしょう。

VUCA時代に脚光を浴びる「技術は人なり」思想

VUCA時代とは、実社会の取り巻く環境が、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)が増していることを指しています。

コロナはあまりにも身近な要素ですが、高速通信ネットワークの確立や、AI技術、ICT、フィンテック、ロボティクス技術等の発展によって、ビジネスでは顧客へ提供することができる製品やサービスの質的レベルは急速に向上しており、企業の事業戦略の転換が求められています。

また、モノ消費からコト消費への転換、サブスクリプションによる所有から利用への転換、消費に対するインフルエンサーの影響度の向上など、顧客の価値観や購買プロセスも変化しているのは皆様の理解の通りかと思います。

そのような環境下、コロナの影響で壊滅的な打撃を受けたタクシー業界で気を吐く日本交通は、子会社で開発したアプリ「Go」で快進撃を持続しています。それは快適に人を運ぶ目的にあくなき追求をする目的主義の日本交通と、タクシー業界のIT推進化の遅れにイノベーションを起こしたいとして入社した金高恩(きむ・ごぉん、韓国生まれ16歳から日本で暮らす1976年生一児の母、現在メルカリに移籍)が奇跡のコラボレーションを起こしたのです。

徹底して数字を積み重ね「成功するまで続ければ失敗しません」と古式ゆかしきタクシー業界に変革をもたらします。この金さんは、35歳に娘さんを出産するまで今のIT業界をどう変えるかの「今」しか考えなかったそうです。それが、iPadを使いYouTubeを楽しむ娘の姿を見て、未来を考えるようになってレガシー著しい「移動」と「お金」のイノベーションを考え始めたそうです。

未来を考えることで自分自身が変わり、更に変革を巻き起こすには周囲を巻き込む人間力が大事であることに気づくのです。まさに「技術は人なり」の発想で大活躍を始めたのでした。

更にその活躍に隠されたキーワードが「誰かのために尽くして自分を磨く」「自分を磨くために多様な人とネットワークを作る」だったようで、日本交通の川鍋社長との出会いもその成果だったのです。

未来への人脈構築と自分磨きへ

問題意識と刺激が知を創造し、社会であったり人であったり誰かの為に尽くすことで自己が磨かれていくことについては、皆さんも異論がないのではないでしょうか。

ニュートンはリンゴが木から落ちることがきっかけで万有引力を発見しますが、「何故物は上から下に落ちるのだろう」という問題意識、そしてリンゴ落下という外部刺激が新たな知を作りました。実社会では、価値観や視点が異なる人達との交流が、刺激を生み、新たな気付きを与えてくれます。

人の為に尽くす、世の中の為に尽くすマインド・目的を持ち、周囲に配慮しながら進む人には自然と人が集まり、様々な知が創造され、結果として自分が磨かれていくのではないでしょうか?まさに「技術は人なり」TDUスピリッツそのものです。

校友会は卒業生の親睦と大学への貢献、社会への貢献を目的とするボランティア組織です。東京電機大学卒業生としての共通点を持ちながらも、様々な分野で活躍奮闘する人達が集まります。

技術を極めようとする人、教育に携わる人、国防に身をささげる人、小説家、歌手、芸人・・・あらゆる分野の仲間がいます。

皆さんも、自分に合ったスタイルで校友会に参加しては如何でしょうか。校友会では年代に合わせた企画や情報発信、そして人脈を広げ自分磨きに資する場の提供を行ってまいりますので、引き続き校友会活動にご理解を頂ければ幸いです。