母校支援

【前編】電大OG4人組で奮闘中!後輩リケジョを救え!

みなさんこんにちは。私たちは、工学部応用理化学科を1983年に卒業した同級生です。電大OGの私たち4人が卒業後、再会して、『OGカフェ』構想から、Facebookで『電大OG会』を立ち上げるまでを2回に分けてご紹介します。

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学生時代、リケジョ4人が繋がるきっかけは音楽でした

学生時代の私たちは、住んでいる場所も出身校もバラバラでした。けれども、私たち4人は軽音やジャズ研と音楽関係のサークルに入っていたため、楽器を背負って授業に現れたり、学園祭(当時は錦祭)のステージで演奏したりと、クラスの女子10人の中でも共通点が多かったのです。

そのため、研究室に先輩が会社説明に来た時は、一緒に話を聞き、関心のある業種や就活の進み具合など、情報交換をしました。また、当時はワンボードのコンピュータでゲームをするのが流行っていて、授業が終わると歩いて秋葉原に出かけ、パーツショップや専門店を巡回する学生もいました。私たちも小林保正先生からマイコンや機械語を教わり、プログラムを書いたり、マイコンボードを動かしたりしていました。卒業後はそれぞれの道へ進み、年月は過ぎつつも、時々研究室の飲み会で再会するぐらいでした。


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子育てを経て、ランチ会『S女会』が恒例行事に

30代になった辺りから、子供が産まれ、飲み会に参加できないことが続きました。そこで、女子だけで集まっておしゃべりしようという話が出て、電話番号やメールアドレスがわかる同級生に声をかけ、8人でランチ会を開くことに。

久しぶりの再会で、食事を楽しみながら大盛り上がり!あっという間に制限時間となりました。ふと窓の外を見ると、もうすぐ4月というのに雪が降っているではありませんか。大変、電車が止まったら帰れない!とあわてて解散。次は10人全員で会いたいねと話がまとまり、以後『S女会』と称するランチ会が年に一度の恒例行事となりました。

『S女会』に参加すると、不安なのは自分だけじゃないという安心感が得られました。例えば、年齢を重ねドリンクメニューの小さな字が読みにくくなり、老眼鏡を使おうとしたら、「私も最近買ったの!」「私はまだ大丈夫〜」という声がどこからともなく上がり、ほっとしたことを覚えています。

健康の話題が増えるのと同時に、子供の受験に関する話題が増えてきた頃からでしょうか、子供を持つ人ばかりが参加するようになり、忙しさも重なっていつの間にか会合は途切れてしまいました。

※S女会のSは応用理化学科(Science科)の”S”

後輩と出会って電大女子の繋がりの輪が広がる

時は流れ卒業から20年後のホームカミングデーに出向いたときのことです。卒業研究をご指導いただいた本間和明先生にお会いしました。懐かしさのあまり、一緒に参加した3人で先生を囲み、記念写真を撮ったり、学生時代の思い出話や近況報告をしたりとワイワイと話していると、広い会場の向こうに数人の若い女性グループがいることに気づきました。

一瞬、学校関係者かな?と思いましたが、友人との再会を喜んでいる様子だったので、先生に伺ったところ、なんとS科の後輩!本間研の卒業生も参加しているとのことでした。

ちょっと話を聞いてみようと声をかけると、卒業後5年であることを教えてくれました。初対面にも関わらず電大女子のみなさんは気さくに話してくれました。何とも嬉しい限り。そして、5年後にまたお会いしましょうと、その場を後にしました。

新キャンパスを訪問して気づいたこと

2012年にキャンパスが神田から北千住へ移転し、卒業後30年のホームカミングデーが新キャンパスで開催されるということで、4人で誘い合ってイベント前にキャンパス内を見学しました。エスカレータや最新設備が整っているだけでなく、フロアごとに女子トイレも完備されており、生まれ変わったキャンパスに圧倒されました。

「前に話しかけた後輩も来ているかな?」と話しながら会場に入ってみると、女性参加者は私たちだけでした。残念。

今はスマホや携帯で簡単に連絡できる時代ですから、会いたい人とは直接連絡を取るのかもしれないと思いながらも、女性参加者の少なさが気になりました。自分たちの経験を重ね合わせてみると、20代後半から30代で妊娠や出産を経験した人が多く、『S女会』で集まるとどうしても子供の成長が話題の中心となりがちです。

子育て以外の話や仕事の不安や愚痴を言いたくても、状況を説明するだけで一苦労なのでは、と思い至りました。

OGが集う場所を作るために、OG会を立ち上げる

新しいキャンパスでは、あちこちで女子学生を見かけましたが、職場では依然としてリケジョは少数派かも知れません。同級生との関係もいずれ変わっていくのかも知れないと感じました。

翌年の学園祭に数人で出向いた際、職場で大卒のリケジョが少数派であったこと、20代後半で最初の分岐点があったこと、家庭と仕事の両立に向き合ってきたこと、そして今も働いていることなど多岐に渡る話題で盛り上がりましたが、よく考えると私たちには共通点が多いことに気づきました。

いわゆるM字曲線(女性は年齢が30代近辺で就業率が1度ガクンと下がる)を経験していることです。後輩だけでなく自分の娘も数年後に同じ問題に直面するかも知れないという一種の危機感のようなものがあることもわかりました。

女性が抱える不安は多岐に渡る

後日、学園祭に来られなかったメンバーと会い、育休制度ができる前と後で、職場の状況が変化したこと、正解のない問題に直面したとき、似たような経験がある人と話すだけでもホッとしたことなど、女性ならではの不安を再認識し、心の中のさまざまな思いを共有しました。

話しているうちに、学園祭でゆっくり座ってお茶ができ、気軽に立ち寄れるカフェのような場所があればいいな、というアイディアが浮かびました。そこで、OGが集まれる場所を作ることができないか大学に提案するために、OG会を立ち上げることにしました。

後日、メンバーの一人がインターネットで電大ガールズの記事を見つけ、大学のホームページから8月のオープンキャンパスで女子高生向けの相談会があることを知りました。足を運べば関係者に会えるはずと、何かに背中を押されるように活動がスタートしたのです。

後編へ続く・・・

電大OGメンバーの紹介はこちら

1983年卒業
工学部応用理化学科
竹川 一枝

電大OGメンバー
石井 悦子(旧姓 高橋)
長尾 桂子(旧姓 吉田)
宮崎 恵子(旧姓 倉井)