母校支援

TDU卒業生活躍時代到来

失われた30年 

街で美空ひばりの「川の流れのように」や爆風スランプ「Runner」が流れていた1989年(平成元年)には、日本企業は世界時価総額ランキング50社に日本電信電話株式会社(NTT)をTOPに金融、トヨタ自動車株式会社、株式会社日立製作所、松下電器(現パナソニック株式会社)など32社がランクインしていました。

ところが2023年には日本は1社もランクインしておらず、アメリカはGAFAMに代表されるITプラットフォーマー、イーロン・マスク氏が率いる電気自動車のテスラなど32社、中国では5社がランクイン。この状態が失われた30年と呼ばれており、様々な原因が言われています。

【1989年世界時価総額ランキングTOP50国別】


(参考)世界時価総額ランキング
https://startup-db.com/magazine/category/research/marketcap-global-2023

何故?日本の高い技術力は?

政策の問題、海外環境問題がよく取り上げられます。最近では、日本の賃金の低さに対してフォーカスされ「コストカット」や利益優先での「海外投資優先」で活力を失ったともいわれています。その他にもやる気や働き甲斐なども取り沙汰されていますが、共通した事象としてはデジタル革命、IT革命と言った「イノベーション」の世界の趨勢に日本は大きく遅れを取ったと分析されています。

さすがに経営者もDXをIT化と勘違いする人は少なくなりつつありますが、「イノベーション」とは、モノや仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに、新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出し、社会にインパクトのある革新や刷新、変革をもたらすことを意味します。

この点で、真面目な日本は大きく出遅れたのかもしれません。逆に言えば、こんな時代こそ「技術は人なり」を理解する東京電機大学卒業生の出番なのではないでしょうか。

成長分野にALL TDUは貢献できる力がある

皆さんも北千住キャンパスに行かれた方は「おっ!一目でわかるエコ活動に取り組んでいる。さすがだね」と思われた方も多いのではないでしょうか。新しい校舎では省エネ構造のものを多く見かけますが、北千住キャンパスはいち早く着目しての取り組みだけではなく、下図にあるような大学のウェブサイト上で毎日取り組み状況を明示している大学はあまり見当たりません。

一方、デジタル分野では、CySec(国際化サイバーセキュリティ学特別コース:社会人向け履修証明プログラム)は高度な内容が評判ですし、一昨年にはエクスポリス合同会社、株式会社マクニカ、日本アイ・ビー・エム株式会社と共に「地方自治体向けDX基盤」のサービス提供を開始しています。

http://top.dendai.ac.jp/bems/index.html

国策としての、日本全国で推進するスマートシティを支えるプラットフォームとして「安心安全な街」「観光で賑わう街」「災害に強い街」等を持続的に作り上げることを目的に普及が進み始めています。

東京電機大学
「地方自治体向けデジタルトランスフォーメーション基盤のサービス提供開始」
※東京電機大学のウェブサイトへ移動します。
https://www.dendai.ac.jp/news/20210329-03.html

IBM ソリューション ブログ
※外部ウェブサイトへ移動します
「希望自治体へ無償提供 | Anastasia(アナスタシア)が地域にもたらすもの」
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/iot-anastasia/

このように様々な視点で、母校ではGX・DXに対して先進的な取り組みが開始されており、この取り組みが今後卒業生を含め「ALL TDU」の力に変換されることにより日本の未来に大きく貢献できることになると思います。

成長分野への競争は開始されている

経済産業省経済産業政策局長飯田氏は、PRESIDENT Online※の中で、①炭素中立型社会 ②デジタル社会 ③経済安全保障 ④新しい健康社会 ⑤災害に対するレジリエンス社会 ⑥バイオモノづくり革命の実現の6つの課題を成長市場と論じています。

※PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)ー外部サイトへ移動します。
https://president.jp/articles/-/69370

既にご存知の通り、米国・EUはGX・DX分野中心に国内回帰による投資を開始し、米国は58兆円、EUは256兆円の大型予算を組み、国内投資の喚起策を打ち出しています。

これらの成長を担う基盤こそが人材であり、母校はその育成に注力するだけでなく、これらの発展を進化させ、イノベーションを起こすためには、卒業生が持つ「実践知」と母校が持つ「専門知」を融合し新たな発想が生まれる環境を作っていくことが望まれるはずです。

国内大学に目を向けると、早稲田大学や東京理科大学は卒業生を力強い味方としてビジョンを掲げ、遅ればせながら我が母校も中期計画最終年度に次なる目標を見据え、今年度中期計画の達成は勿論「社会環境の変化に適応し輝き続ける東京電機大学の実現」を加え、その存在感に輝きを増す努力を重ねています。

校友会では、今後会目的にある「学校法人東京電機大学と緊密に連携を保持し、その発展に協力」を一層推進し、卒業生と在学生を含む母校が輝くために奮闘していきたいと思います。どんな校友会活動が母校を輝かせると同時に卒業生を進化させるかアイデアがございましたら、是非事務局にお聞かせください。

一般社団法人東京電機大学校友会事務局