母校支援

「技術は人なり」の本領発揮する2024年

激動となる2024年

年明けと同時に台湾の総統選挙が開始され、すぐにも昨年末冬ボーナスが最大化されつつも、人手不足や経済浮揚のカギを握る春闘が続きます。更に4月には2024年問題と言われる働き方改革関連法案によって、物流・運送業界に多大な影響を与えます。昨年末には郵便離れの影響が顕在化し日本郵政は郵便料金の値上げを発表しましたが、物価値上げの傾向は単に経費削減に走った旧弊を打破し、新たな人件費概念へと変わっていくのではないでしょうか。そして少子高齢化社会では、ますますデジタルツールだけでなく、革新的な技術の進歩が求められてくることは間違いありません。

7月には新紙幣が発行されますが、その紙幣を飾る顔ぶれがこれからの日本に必要な象徴とも言われています。一万円札の渋沢栄一は、生涯において500もの企業設立などにかかわり、“日本近代社会の創造者”と言われています。五千円札の津田梅子は、生涯を通じて女性の地位向上と女子教育に尽力した教育家です。そして、千円札の北里柴三郎は、破傷風を予防・治療する方法を開発した微生物学者で、「近代日本医学の父」と呼ばれています。まさに、今の日本においてこの転換期に相応しい象徴的な人物が登場します。そしてパリ五輪の夏を経て、年末に向けては日本に大きな影響を与えるであろう米国大統領選が控える年なのです。

2024年の主たる大きな行事予定

泰然自若でTDU&卒業生が世界をリードする予感(期待)

転換期や激動期において、より一層輝くのが「技術は人なり」の精神ではないかと思っています。温暖化に代表される気候問題に対応するGX、超高齢化社会に必須となるDXでは、技術進化はなくてはならないのです。しかし、その技術進化においては、既に実社会で活躍されている方々は骨身にしみていると思うのですが、「周囲との連携」や「英知の結集」が当たり前となっています。多様な視点、柔軟な発想が技術進化には大変重要な要素となっているのです。

丹羽初代学長が言われた通り、素晴らしい技術には素晴らしい人格の陶冶が伴わなければならないのです。既に自前主義は淘汰され、様々な連携がスピードを加速させ成果を出していく。そこには、周囲の人たちを動かす原点である「人格の陶冶」、つまり実践を通して人間としての正しい生き方を磨いていくことこそが、周囲の力を結集する連携の第一歩であることは異論がないことと思います。

さて、東京電機大学に目を向けると重点研究分野として「生体医工学」「エネルギー・環境」「安心・安全」「情報」を掲げており、その一部ですが2022年工学部電気電子工学科佐藤慶介教授による「リチウム系二次電池のサイクル寿命を劇的に向上させる革新的負極材料の開発」、2023年には理工学部機械工学系松谷巌准教授による「集束衝撃波による超音波発生機構の開発とそれに基づく非接触・非破壊検査の創生」等を成果として発表しております。そしてニュースリリースされ記憶の新しいところでは、2023年10月にNTTとの共同で自動運転には欠かせない技術である「世界初、無線品質を現行の量子アニーリングマシンで高速・高精度に推定可能な技術の開発」に成功しています。

「2023年の研究課題」
https://www.dendai.ac.jp/crc/souken/theme/theme2023.html

「NTT共同発表」
https://www.dendai.ac.jp/news/20231025-01.html

今後は、母校はその本分たる教育・研究・社会貢献に邁進していきますが、我々校友も「技術は人なり」を胸に刻み、それぞれが実社会で進化すると共に、母校の最大の支持者として実践知の提供含め応援していきたいと考えています。

校友のますますの進化を祈念します

メルマガにて、一線を退きながらも後輩への熱きメッセージを送ってくれる校友、一級建築士事務所を開設し100歳まで働く目標に邁進する校友、防衛の第一線で活躍した校友、リケジョの先駆けとして奮闘する校友、医療ソフト会社で高齢化社会を支える校友、情報セキュリティ第一線でグローバルに活躍する校友、入社間もなく研究に腐心する女性校友・・・・書ききれない多くの校友からの熱き想いとアドバイスを配信してまいりました。校友会では、校友同士の進化の為、今年は理工系大学初の女性卒業生ネットワークの創設を始めとした新たな取り組みを計画中です。これはまたの機会にご報告いたします。

今年も引き続き、各校友が様々な分野で奮闘しつつも進化していくことに少しでも役立てるよう、そしてその絆の源泉である母校の発展に貢献できるよう改革を続けてまいりますので、皆様の更なるご活躍を祈念するとともにご支援ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

第47代校友会理事長
上西 栄太郎

 

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