母校支援

大学院の修了、大学の卒業を迎えられた皆様へ

この春、晴れて大学院の修了、大学の卒業を迎えられる皆様に、一般社団法人東京電機大学校友会を代表して、心よりお祝い申し上げます。また、この日までご子女の成長に愛情を注がれてきたご家族の皆様方に、心よりお祝い申し上げます。

皆さんの先輩方は、社会の様々な場で、東京電機大学の卒業生という絆で結ばれています。例えば、皆さんの研究室には卒業された先輩との交流はありませんでしたか。大学には、東京電機大学同窓会があり、卒業生同士の交流を深めています。

皆さんが就職された会社にも、東京電機大学卒業生の会があるかもしれません。東京を離れ出身地に戻られる方には、全国すべての県に卒業生の集まりがあります。

このように、多くの卒業生が、出身学校や地域、会社や業種で集まり絆を深めています。私が理事長を務める校友会は、それら卒業生の様々な活動を統括する団体です。

皆さんは卒業されると校友会の正会員となります。校友会ホームページから、卒業生の活躍を知ることができます。ホームページは、東京電機大学校友会で検索するとヒットします。特に、ホームページ上からメールマガジン登録していただくと、大学や校友会の最新情報の配信を受け取れます。ぜひ登録してください。

校友会の持つ情報や、校友会での交流で得られる人脈は、これからの皆さんの会社や地域での活動にきっと役に立つことと思います。

校友会は、在学生の支援も行っています。クラブ活動や学園祭への資金援助、奨学金の貸与などを行っています。皆さんのなかに受講された方もいる、エンジニアリング・デザイン概論は、校友会の援助によって開講されていました。正会員となられた皆さんには、後輩である在学生への支援という形で、校友会の活動に参加していただけたらと思います。

校友会の行ったアンケートでは、校友会に対するイメージとして、特に皆さんのような若年層からは、年寄だけが参加している、古臭い、参加への敷居が高いなど、マイナス面の声が多く寄せられています。確かに、私をはじめ校友会の活動を支える理事、大学同窓会や地方支部の役員には年配の方が多いのは実情ですが、このことで皆さんに二つのことをお伝えしたいと思います。

一つは、校友会には若い皆さんの活躍の場もあるということです。校友会では現在SNSを利用したコミュニケーション改革を促進しています。ネット上の活動は時と場所を選びません。自宅からでも交流に参加できますし、皆さん自身が校友会コミュニケーション・サポータとなって、Facebookなどから発信し、皆さん自身が卒業生の輪を広げることができます。

二つ目は、年長者との交流についてです。皆さんが就職される企業にも、年長の方はいることでしょう。私自身、就職した当初は、年長者の考えを古臭いと思い、反発しながら仕事をしていたように思います。それが、いつの間にか自分が年長の立場になり、時には若い社員に小言もいい、時には若い社員の力を借りてきました。この話を、私の経験の押し売りとは思わないでください。

社会へ参加していくとき、年長者と関わりを持つことは、どの世代、いつの時代にもあることで、皆さんの世代だけのことではないということです。そして、大切なことは、年長者との交流が、時として皆さん自身の成長機会となるということです。年長者の集まりだと言って敬遠することは、貴重な成長機会を失うことかもしれない、そのように考えてみたらどうでしょう。

校友会は、ネットを利用したコミュニケーション改革で、皆さんの若い力を求めています。校友会は、その様々な交流で、皆さんの人脈構築や成長機会の場を与えます。ぜひ校友会の活動へ参加してください。

校友会の理念は、母校発展、交流と学び、社会貢献です。私たちと一緒に、母校東京電機大学の発展に協力してください。私たちと一緒に、交流し、学び、成長を続けましょう。

最後に、これからの社会は、テクノロジーがますます進展していくことでしょう。特に、近年登場した生成AIは、いままでは無縁と思われていた分野にも浸透し、社会を根底から変革する勢いです。人間は、果たしてそれらの技術を制御できるのか、そのことさえ議論されています。

このような時代にこそ、「技術は人なり」という学園の理念が大切に感じられます。今日若き技術者として学園を巣立つ皆さんには、「技術は人なり」の言葉を胸に、奔流のような技術革新の未来に分け行ってほしいと願っています。ご卒業誠におめでとうございます。

令和七年三月十七日
一般社団法人東京電機大学校友会
理事長 森戸 義美