母校支援

◤企業インタビュー◢『企業力を支えるTDU実践知教育』後編

前回の記事『企業力を支えるTDU実践知教育』で、本学の実践知教育を活用いただいている株式会社東光高岳様の声を紹介させていただきました。

記事はこちら→https://www.tduaa.or.jp/support/blog040/

今回は、企業研修の一環として、本学が提供する教育プログラム(機械設計入門)を受講された株式会社東光高岳 飯野様に、感想を伺いながらインタビューさせていただきました。

飯野 拓巳様
株式会社東光高岳 電力機器事業本部配電機器製造部設計グループ
2023年度入社
東京電機大学工学部電気電子工学科卒

–飯野さんは本年3月に本学の電気電子工学科を卒業されたとのことですが、大学ではどのような研究をされていたのでしょうか?

飯野様 大学在学中は、ハイパワー工学研究室に所属し、アーク放電遮断性能向上に関する研究を行っておりました。大きな電気を切ろうとすると、アーク放電が発生し、人的、機器損害が発生してしまうため、研究ではアークの遮断性能を向上させるためにどのようにすればよいのかを検討していました。

−−入社され、現在はどのような業務をなさっていますか?

飯野様 現在は、開閉器の設計部門に配属され、新規製品の開発、既存製品のコストダウンなどの業務を行っています。業務をしていく中で、分からないことが多いですが、先輩社員の方々からご指導頂き、日々精進しています。

−−今回、個別研修という位置づけで、本学の教育プログラムを受講いただきました。大学で学んだ電気・電子系の技術分野とは異なる技術分野の講義でしたが、実際に受講してみて、どんな感想をお持ちですか?また、今後の業務にどのように活かせそうですか?

飯野様 大学では電気・電子について学びましたが、今回受講した「機械設計入門」は学んだことがなかった分野ということもあり、強度を考慮した設計ノウハウなどを学ぶことができ、今後の設計業務に活かすことができる内容でした。

設計の業務には、機器の構造を検討する際に強度を考える必要があるため、今回の「機械設計入門」で学んだことを活かして、構造検討をしていきたいです。


研修風景

−−今回の教育プログラムは、会社が用意した個別研修という位置づけになっています。従業員に対するこうした会社の教育支援は、今後の従業員のスキル・キャリアアップのために必要で、重要なことと捉えていますが、あなたご自身はこのような会社の教育支援をどのように感じていますか?

飯野様 今後のスキル・キャリアアップを考えていくうえでは、自部門の知識だけでなく様々な分野の知識が求められると考えています。そのため、当社が行っている教育プログラムの制度は自部門の業務の知識以外にも、幅広い分野の知識が研修を通して学べることから、私自身のスキル・キャリアアップを考えた際にとても重要なプログラムだと感じています。


研修風景

−−本学在学中には気付かなかったかもしれませんが、本学では、企業の技術者を支援する教育プログラムを設置して、その内容の充実・展開を図っています。今回、「企業人」として本学の教育プログラムを受講いただいた経験をベースに、今後、受講してみたい教育内容や本学へのご要望はありますか?

飯野様 今後は、「加工の方法」と「材料の選定」に関する知識を身に着けたいと考えています。「加工の方法」は切削加工や成形加工などさまざまな加工法があり、それぞれにどのような特徴があるのか知っておく必要があります。また、「材料の選定」は製品の性能を満たすために必要な知識で、安定して仕入れのできる材料を選ばなければいけません。これらの知識は設計・開発業務では必要なので、可能であれば講義といった形で学びたいと考えています。

聞き手:宗前 尚子
東京電機大学学長室
エクステンションコーディネーター