母校支援

理工系女性に焦点が!

大学の周辺環境~少子化、理系女子学生獲得

少子化で受験生総数の減少が続く中においても、若干ながらも女性の大学進学率は向上していますが、科学技術立国を目指す日本※1においては、理系女子比率の向上は喫緊の課題と言われています。

理系に限らず各大学も女子学生比率向上に注力しており、青山学院大学は2018年度より50%を超え、首都圏では2006年に50%越えを果たした立教大学では2022年度56.1%まで女子学生比率が向上し人気を支えています。

一方、理系大学に目を移すと昨年12月11日大学市場を揺るがす大きなニュースが飛び込みました。芝浦工業大学と実践女子大学・実践女子学園中学校高等学校が連結協定を締結したのです。

女子大人気の低迷、付属中高の進学率過少に悩む実践女子と理系女子学生の確保に注力する芝浦工業大学がタッグを組むと言う従来なら想像もしなかった連携がスタートしたのです。ちなみに2027年創立100周年を迎える芝浦工業大学は現在約20%の女子学生比率を30%にする目標を掲げています。

※1:文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa202201/1421221_00004.html

ご存知ですか?女性活躍の常識

日本も平成27年・2015年に「女性活躍推進法」が施行されています。最近、国内の株式市場が最高値を更新するなど活況を呈していますが、2022年には代表的な例として「MSCI日本株女性活躍指数」が投資の目安として採用され、約700銘柄6,492億円の運用資産が公表される時代です。しかし、残念なことに未だに「女性ならではの感性を生かして」「女性ならではの視点」と言った言葉が使われている点でしょうか。

近年は女性の生理学的差異が仕事上男性とある、という論拠は否定され、女性が過ごしてきた環境によって、女性活躍が阻害されているとの見方が常識化されているのです。この点は様々な論説がなされていますが、公益財団法人日本生産性本部では、日本において女性活躍が進みにくい大きな要因として「性別役割意識」を掲げています。これは「女性が家事をすべきだ」という日本社会に未だに根付く意識を指しています。


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令和4年内閣府「性別による無意識の思い込みに関する調査研究」※2では、男性の45.7%が「女性には女性らしい感性があるものだ」、そして35.3%が「女性は感情的になりやすい」と思い込んでいることが明らかになっています。

昨年9月岸田首相が内閣改造時※3に「女性ならではの感性」との発言で釈明をする時代であることを是非意識して、女性の置かれた環境や経験を十分理解の上、個人の能力を適切に見極めることが重要になっているのです。

※2:令和4年内閣府「性別による無意識の思い込みに関する調査研究」
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r04/02.pdf

※3:東京新聞記事(2023年9月19日より)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/278399

母校の取り組みと卒業生ネットワーク

母校では、2014年千住キャンパスの女子学生を中心に「電大ガールズ」を結成し、Xやインスタグラムで情報発信を行っています。また、大学紹介を特徴的にまとめた「7つのこと※4」では「電大女子の大学生活に迫る」として、学生生活などを披露しています。

※4:東京電機大学 「7つのこと」
https://www.dendai.ac.jp/about/admission/tdu/07.html

一方、卒業生については、昨年のホームカミングデーでFacebookにて「電大OG会」を牽引する竹川一枝さんにスピーチをお願いしましたのでご記憶の方もおられると思いますが、竹川様のように在学生や後輩を応援したいという熱意溢れる方々が多くおられます。


ホームカミングデーでの講演会の様子
(当日の様子は校友会ブログでも公開中!https://www.tduaa.or.jp/support/blog043/

『女性ならではの環境と経験を基に、「技術は人なり」の精神を持つ校友が母校を支援し、またTDUの絆で結束し、知見やノウハウを共有するならば、その活動自体が大きな母校支援になる』との決意も聞こえてきています。

校友会ではこのような声を形にしていきたいと思っております。先般のアンケートで寄せられた声、サポーターの方々の声、そしてメールマガジンに返信頂ける声を反映して、魅力ある会にしてまいりますので、引き続きご支援、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人東京電機大学校友会
事務局会勢拡張担当:稲毛 通男